約 3,152,008 件
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/105.html
ペリナルの歌 第7巻:ウマリルとの戦い、そして切断 [編者注:この断章はカヌラス湖のアレッシア会の修道院遺跡から発見されたもので、正義戦争(第一紀2321年)以前に書かれたものであると思われる。さらに、文体を分析するとこの断章はペリナルの歌の初期、6世紀中ごろの形式を伝えていることがわかる。] [そして]ウマリルの軍勢[との数々の戦いの末]オーロランの死体が玉座を取り巻くろうそくのように横たわり、ペリナルはアイレイド最後の妖術師の王たちと、重厚なヴェーリアンスで武装した彼らの魔族たちに取り囲まれていた。ペリナルが彼のメイスで床を突くと、その音に敵はひるんだ。彼は「俺を呼び出したウマリルをつれてこい!」と言った…… [しかし]一方、力強さをたたえた顔つきの、邪悪で不死身の金色のウマリルは、接近戦よりも遠いところからの狙い撃ちが好きだったので、白金の塔の陰に長くとどまっていた。さらに多くの兵士たちがペリナルのもとへ送り込まれては死んでいった。彼らはウマリルが[最初の戦いの時から]ため込んでいた長いヴァーリアンスで強化した斧や矢でペリナルの防具を貫くのがやっとだった。[やがて]このハーフエルフは[メリディアの光に包まれて]姿を現し…… 彼のアイレイドーンの血筋を語り、その父、[前のカルパの]世界河の神について語った。そして、ついに流血し荒い息をつくペリナルを見て喜んだ…… [文章欠落]…… [そして]今やウマリルは地に倒れ、その兜についた天使の顔はへこんで醜く歪んだ。ペリナルはそれを見て笑った。。ウマリルの羽のない翼は[いらだつ]ペリナルの剣によって切り落とされた…… ペリナルはウマリルの祖先を侮辱し、全ての古アールノフィから渡ってきた者たちを罵った。[このことを聞いて]エルフの王たちは怒り、憤怒に我を忘れた…… [そして彼らは]ペリナルに襲いかかり、彼らの[頼りの]武器をふるい…… ペリナルの体を八つ裂きにした。混乱し雄たけびをあげる[ペリナルの声は]スキフ評議会にすら[聞こえた]…… [文章欠落] …は[次の朝]モーリアウスが角で塔全体を揺らしている時に逃げた。あるものは大量虐殺のさなか興奮状態にあり、人間たちは全てのアイレイドを殺そうと待ちかまえていたが、逃げ出した王たちや魔族たちを救おうとするものは全てペリナルに殺された後だった…… 王たちが彼らのやったことを証明するために残しておいたペリナルの頭部はモーリアウスが見つけた。彼らは会話を交わし、ペリナルは後悔を口にした…… しかし、反乱軍の者たちはすでに引き返しており、これを聞く者は誰もいなかった…… そして、不死身の彼らは[その後もさらに]話しこんだが、パラヴァントでさえもそれを聞こうとはしなかっただろう。 歴史・伝記 赤1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/117.html
魔法戦の技術 ズーリン・アルクタス 著 諸名士による注釈付き 第3章:戦力の配備 アルクタス先生いわく: その一、攻撃を開始すべき時とは、敵が攻撃に対し脆弱となったその時なり。 レロス・チェイル注:敵の魔術師の意図を知ることが肝要である。相手の意図が判れば、その弱点も判る。 セッド・マール注:アルクタス先生は五橋の戦いに先んじて、タイバー・セプティムに対し、敵が勝利するまでは予備戦力を投入しないようにと助言された。タイバー・セプティムが「敵に勝たせてしまったのでは、予備戦力を投入してどうなると言うのだ?」と問うと、アルクタス先生は答えた。「勝利の瞬間にのみ、敵は脆弱になるからです」と。タイバー・セプティムはその後、自軍に倍する敵軍を敗走させることになる。 その二、敵の弱点こそが、その強みたりうる。自らの弱点こそが、決定打を繰り出す要になりうる。 マランドロ・ウル注:ノルドとダークエルフとの戦争にて、ノルドの呪術師たちは毎度、風を操って嵐を呼び寄せ、ダークエルフの戦士たちを混乱させ、その士気を奪っていた。ある日、賢明なダークエルフの妖術師が氷魔を召喚し、ダークエルフ軍の後方に位置する岩場に身を潜めておくように命じた。ノルドたちがいつも通り嵐を呼び寄せるとダークエルフの戦士たちは士気が揺らぎ始めたが、嵐の到来に合わせて氷魔が姿を現した。氷魔がノルドたちの召喚したものだと思い込んだダークエルフたちは怯え、嵐よりも氷を恐れて結果的に敵軍へと突撃を始めた。ダークエルフがいつも通り逃げ出すだろうと踏んでいたノルド側は不意を突かれ、嵐の中から襲いかかってきたダークエルフ軍にその日の勝利を奪われたのであった。 その三、戦役の計画を立てる場合、魔戦力と通常戦力の両方を考慮すべし。賢明なる魔闘士とは、両者の均衡を確保するものなり。片手で持ち上げる重りは、両手で持ち上げる二つの重りよりも重し。 その四、魔戦力と通常戦力の均衡がとれていれば、蝶番に油が差してある扉のように、軍の行動は極めて円滑なものとなる。両者の均衡が崩れている場合、軍は三本足の犬のように、いずれかの足が塵の中を引きずられる状態で動くことになる。 その五、かように軍が攻撃に転じる時、それは晴天を割く雷鳴の如し。最高の勝利とは敵には予期されざるも、事後に顧みれば明白なるもののことなり。 その六、賢明なる魔闘士とは、開戦前に敵の敗北を確実たらしめる者なり。戦場の運気とは時に、最強の妖術をも退けるものなり。綿密な計画でさえ、時に勇気により打ち砕かれることあり。故に接戦は避け、事前に勝利を確実なものとすべし。敵が開戦前にその敗北を悟った時、戦いを避けられることすらあり。 その七、戦いでの勝利とは、最も下級な勝利なり。戦い無き勝利こそ、才覚の極致なり。 その八、力の温存も勝利の鍵の一つなり。戦いに勝利せんがために力を発揮するは才覚ならずして、魔法戦の最下級の形たる戦術なり。 スリデン・ディル=サルクン注:アルクタス先生のおっしゃる「戦術」には、ありふれた戦場魔術の全てが含まれる。魔法戦の理解において、それらは初歩にあたる。敵を火炎で焼き尽くす程度のことは、そこらの魔導兵でも為しうる。賢明なる魔闘士にとって、敵を滅することは最後の手段なのである。 その九、戦いは木に生えし葉に過ぎず。葉が落ちても木は死なず。だが枝を落とせば木は弱まり、幹を圧倒せしめれば木の命運は尽きる。 その十、戦力の配備を入念に計画せし者、勝利は容易と見なされ、勇名を馳せることなし。戦力の配備が不適切な者、勝利は辛勝と見なされ、その名を広く轟かせる。 マランドロ・スル 注:魔法戦の大家と見なされている者たちこそ、最も腕の劣る者たちなのである。真の達人は大衆に知られてなどいない。 兵法・戦術 茶4
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/146.html
そそり立つ石の謎 著者匿名 シヴァリング・アイルズを訪れる者は必ず、誰かを責める指先のごとく頭上にそびえる、恐ろしげな形をした水晶のような石にすぐさま遭遇するだろう。そそり立つ石、あるいは方尖塔など、様々な名称で知られるこれらの石は、シヴァリング・アイルズを旅行するなら、どれほど懸命に避けようとしても決して避けられない物だ。 あの石の起源と目的については、諸説ある。(目的? 石に目的などあり得るのだろうか? 感情を有する存在、それとも無生物なのだろうか? 果たして人に耳を傾けて、見つめて、ささやきかけているのだろうか?)。ただの興味深い地形の一つに過ぎないと主張する者もいる。いやいや、そうではない。あの石は、砕くことも、割ることも、焦がすことさえできないのだ。実際に試したのだから間違いない。何を持ってしてもあの石を傷つけることはできない。(とはいえ、おそらく痛手は感じているだろう。しばらくの間、怒っているように見えた。歌を歌ってあげたところ、穏やかになったようだった。理由は分からない。)私がそうしたように、もし仮に掘り起こそうとしてみても、永遠に掘り下げることになるだけだ。(私は何ヶ月も掘り続けた。どれほど深くなっても石はまだそこにあって、地中の秘密めいた暗闇の中で輝きを放っていた。深く埋められている物までも含めて、彼らは秘密を知っている。) 石を理解しようと、私は長い年月をかけて取り組んできた。(避けることは無理だ。前にも述べたように、至るところにあるからだ。それなら、私がそうしたように、理解を試みるべきだろう。あの鼻歌は一体何だ? ささやきの意味は?)。石のすべてを知っているとは言えないにしても、たくさんのことを学んだのは確かだし、そのいくつかをここで披露しようと思う。(しかし、連中が何を望んでいるのかは分からない。今のところは。何を望んでいるものが分かれば、おそらくそれほど恐れる必要はなくなるだろう。連中は秘密をささやいて教えてくれたが、その内容は誰にも言わないことを私は約束した。彼らはたくさんの秘密を知っている。そしていつも見つめている。決して眠らずに。月明かりのない夜にさえ。) あれは古い物だ。おそらく、世界そのものよりも古い。いくつもの文明の盛衰を見続けてきた。そして、我々を憎んでいる。彼らは、主の帰還を待っているのだ。(それが誰で、いつ戻ってくるのかは教えてくれなかった。もし私を憎んでいるなら、どうして秘密を教えてくれたのだろう? 私の秘密をすでに知っているからだろうか?) あなたも私を信じないのかもしれない。ほとんどの連中はそうなのだ。しかしその中に、私と同じように長い時間をかけてあの石について学ぼうとしてみた者はいないだろう。私は彼らの秘密のささやきを聞き取り、彼らの言葉を学びながら、日々を過ごしてきたのだ。(そう、彼らは確かに話す。ほとんどの場合はお互い同士で。しかし今では、私にも話しかける。)最初はただの鼻歌程度で、それも、石によりかかって慎重に耳を澄ませば聞こえるに過ぎない。何時間、あるいは何日間もかかるかもしれないが、あなたにも必ず聞こえるはずだ。そして一度でもそそり立つ石の声を耳にしてしまったなら、もうそれを黙らせることはできなくなってしまうのだ。 SI 自然・天文・地学 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/228.html
商売の才覚 アババエル・ティムサー・ダディサン 著 とても多くの人がただ単純に、必要なものを表示されている価格で購入している。それは実に悲しい事態である。商売はすべての人に対して広く開かれているものであり、招待状も必要ない。それが商売というものであり、交渉のゲームでもある。しかしそれは真剣に遊ぶゲームでもある。さらに付け加えると、「丁寧に」だ。エルスウェーアでは、店主が物を買ってくれそうな客にお茶や砂糖菓子を提供したり、商売を始める前にきちんと会話をするのは普通なことである。この著しく文明化された伝統は、実用的な目的を持ち、買い物客は販売商品をじっくりと観察することができる。買い物客側にそうする義務があるわけではないが、受け入れないのは無作法ともとれる。 この特殊な商慣習が文化として根付いているかどうかに関係なく、店主と買い物客がお互いに笑顔と暖かい言葉をもって挨拶をすることは賢明である。ちょうど、戦いを始める前のグラディエーターがする敬礼のように。 交渉はタムリエル全土にわたって行なわれていることであるが、もし買い手の提示する額があまりにもばかげたものであれば、それは店主を侮辱することになり、ゲームは終わってしまう。もし商品が10ゴールドで売り出されていたら、6ゴールドの値を付けてみて、どのあたりで折り合えるか様子を見る。 非常に興味のあるふりをしてはいけないし、商品の質をバカにしてもいけない。たとえそれ相応のものであってもだ。細工品の質の高さに感嘆したとしても、非常に残念そうにしながら、ただその額では買えないと言うほうがいい。店主はあなたの趣味を誉め、ニッコリと笑いながらも、あなたのお世辞に抗おうとする。 ほとんどのゲームの勝敗は、店主たちのタイプを判定できるかにかかっている。「田舎の商人は無知だから簡単にだませる」、「強欲な都市の商売人の売る商品は偽者」などと型にはめて見てはいけない。また、キャラバンは買い物にも取引にも向いていると言っておく。 何を、どんな人物から買おうとしているかを知る才能は、何年も実践を重ねた結果もたらされるものである。店に入る前にその地域や商人の特質を知るべきである。その地域特有の先入観も知っておくべきだ。たとえば、私の出身地であるモロウウィンドではアルゴニアンは確実に疑念のまなざしで見られている。もし、店内を回るあなたの周りに店主がくっついてきて、自分が万引きするのではないかと見られているようであっても驚かず、侮辱されたと思わないことだ。同じく、ノルドやブレトン、そしてシロディールも、サムーセットでは時折商人に冷たくあしらわれることがある。もちろん、どこの場所のどんな店主がどれだけ広い心の持ち主であっても、カジートやボズマーが店に入る時は警戒心を示すであろう。たとえ店主自身がカジートやボズマーであってもだ。 もし、本当に気に入った物や必要な物が見つかれば、その場で、自分の買える最高の値段で買うべきだ。他の大きな街ではもっと手ごろな価格で手に入れられるかもしれないと思い、私はまれにみる興味深い品々を何度逃してきただろうか。自分が間違っていたと気づく頃には時すでに遅しで、1週間後、店に戻って見てみると欲しかったその商品は消えているのだ。適正価格で買ったものが、もう一度見かけた時にはとても買えないようなさらに高い価格で売られていることがある。時には衝動買いが最高の作戦となる。 ゲームの動きを察知できるようになれば、勝利は誰もが得られるものになる。 産業・商業 茶3
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/81.html
戦士ギルドの歴史 第1版 第二紀の283年、支配者ヴェルシデュ・シャイエは、帝都分裂の危機に直面していた。タムリエル全土の従属する王国の数々は反乱の極みに達し、公然と彼の統治に挑んできた。彼らは税の支払いを拒否し、全土で帝都軍に対して突撃隊を繰り出してきた。ドーンスターの要塞が破壊されたとき、彼は、ドーンスターの南に位置する街で集まったことから、後にバードモント評議と呼ばれることになる街に、帝都評議会を招集した。そこでポテンテイトは、包括的かつ全土共通の戒厳令を敷いた。タムリエルの王子たちは軍を解散するなか、彼の憤怒を目の当たりにすることとなる。 次の35年間はタムリエルの激しい歴史の中でも、おそらく最も血塗られた期間であった。 王族軍を最後の1兵まで鎮圧するために、ヴェルシデュ・シャイエは多くの精鋭部隊を犠牲にしたと同様に、帝都公庫のゴールドをほぼ使い切った。しかし、かれは考えられないことを成し遂げた。歴史上初めて、全土に1つの軍隊しか存在しなくなった、それは彼の軍であった。 直後に表面化した問題は、大勝利と同じくらい信じ難いことだった。破られた各王国は、防衛にゴールドを使い果たしてしまい、ポテンテイトは戦争によって全土を貧困に陥れてしまったのだ。農民も商人も皆、生計をたてる手段を絶たれてしまった。以前は、タムリエルの王子たちは税を支払わなかったが、今は支払えないのだ。 戦争で得をしたのは、地元の衛兵や民兵が居ないのを良いことに、崩壊した無秩序な土地を食い荒らした犯罪者たちだけであった。それはアカヴィリが最後の従属国軍を打ち負かす遥か前から危ぐしていたことであるが、解決策を見出せづにいた。国は未だかつて見たことがない混乱の渦の中にあるのだが、従属国にまた軍を持たせる訳にはいかなかった。彼の軍が犯罪の増加と戦ったが、中央軍では地元の地下組織に敵うはずがなかった。 320年が明けると、ヴェルシデュ・シャイエの血縁者である(鋼鉄の)ディニエラス・ヴェスが同伴者を引き連れてポテンテイトの前に現れた。常設軍の代わりに貴族階級に雇われる、商業としての「雇われ戦士」を提言したのは彼であった。雇用は一時的で、料金の一部はポテンテイトの政府に流入する。したがって、ウェルシデュ・シャイエの2つの大きな傷に応急処置をすることになる。 その頃は、ツァエシの言葉で「兵士」を表す「スィフィム」と呼ばれていたが、後に「戦士ギルド」として知られるようになる組織が誕生した。 (鋼鉄の)ディニエラス・ヴェスは当初、この一団は完全にアカヴィルで構成するべきと考えていた。彼のこの考えは、どの歴史学者も異議を唱えないが、彼の動機に関してはしばしば論議される。従来の簡単な説明としては、彼は同胞のことをよく理解していたし、信頼もしていたし、アカヴィリの伝統である、利益のための戦闘が役に立つと考えたからである。もう一方が根拠とともに信じているのは、彼はポテンテイトとともにこの一団を使って、500年以上も前に始まったタムリエルの征服を完結させようとしたことだった。アカヴィルがタムリエルを第一紀の2703に攻撃した際、彼らはレマン王朝によって押し返されていた。今はポテンテイトが玉座に座り、ディニエラス・ヴェスの策謀があり、地元の軍もアカヴィリになる。戦闘にて成しえなかったことを、我慢することによって首尾よく成しえることができたであろう、典型的な、時には不自由しなかった不死の蛇、アカヴィルのツァエシ戦略と多くの学者は提言する。 一方で、重要な点は、実用的ではなかったことである。スィフィムはシロディール周辺の王国に定着したが、地元の戦士も必要であることが明らかとなった。問題の一部は、単純に、仕事の量に対してアカヴィリの数が足らなかったのである。もう一方の問題は、蛇男たちは割り当てられた地域の地理や政治が理解できなかったのである スィフィムにアカヴィリ以外が必要であったのは明白であり、その年の中頃にはノルドの魔闘士、ならず者、騎士の3名が入団した。 名前は消失されてしまったがこの騎士は、非常に腕の良い鍛冶であり、おそらくディニエラス・ヴェス以外の誰よりも、組織の強化に貢献した。良く言われていることであるが、アカヴィリ、特にツァエシは鎧よりも武器に精通していた。例え彼らが着用できなくても騎士は他のスィフィムたちにパルドンやグリーブの結合部分の数を教えたり、アケトンとアームカシェン、ゴーゲットとグリードシュリム、パレットとパスガード、タバルドとタセットの違いなどを説明することによって、敵の鎧の弱点を説明できた。 この知識をもとに、彼らの人数では考えられないほどの飛躍的な速度で略奪者たちを破っていった。もしアカヴィルがノルドの鍛冶を第一紀に雇っていたなら、侵略は成功したであろうと、歴史家の間では冗談が交わされていた。 最初にスィフィムに入団した3名の部外者の成功によって、地元の人口に扉が開かれた。その年が終わる前にディニエラス・ヴェスは彼の商売を帝都全土に広げた。絶望的な貧困者、戦闘や冒険好き、近所の治安を守るためなど様々な理由から、若い男女が大量に彼の一団に押し寄せた。彼らは訓練を受け、衛兵や兵士としての役割を担い、すぐに上流階級の問題解決の任務に就いた。 犯罪との戦いや、その土地のモンスターとの戦いにおけるスフィムの当初の成功は支配者ヴェルシデュ・シャイエを感動させ、帝都の認可に興味を持っている他の組織の代表者たちを歓待した。もっと早くに結成されていたが、魔術師ギルドは疑いの目で政府から見られていた。そして第二紀の321年、ポテンテイトはギルド法令を承認し、ウィザードギルドに正式認可を下し、次のギルドも認可した。よろず屋、靴屋、売春婦、写本筆者、建築家、醸造者、ぶどう酒醸造者、織工、ネズミ捕り、毛皮職人、料理人、占星家、治癒師、仕立屋、歌手、弁護士、スフィム。特許状のなかでは、もはやスフィムと呼ばれておらず、人々に呼ばれるようになった戦士ギルドとなった。すべてのギルド、そして以後の第二紀、第三紀中に認可されたギルドは、それがタムリエルの人々にとってどれだけ価値があるかを理解していたシロディール帝都の保護と奨励を受けることとなる。すべてのギルドはその影響力を全土に広めるらめには対価を払わねばならない。帝都は彼らの存在で強化され、帝都の金庫はまた満ちた。 ヴェルシデュ・シャイエが他界してまもなく、ギルド法令からたったの3年後、彼の後継者であるサヴィリエン・チョラックは地方軍の再結成を許した。もはや戦士ギルドは地元の上流階級の主力ではなくなったが、彼らの価値は確立されていた。もちろん富を追い求めた強力な個人は過去にも居たが、多くの歴史家は、ディニエラス・ヴェスを現在の冒険者現象、それは富と名声の探求に人生を捧げる男女の元祖と位置づけている。 よって、我々は戦士ギルドにたいしてとても感謝している── 隊員や強力な戦力を法の範囲内の料金で提供する中立の方針によって助けられた人々に限らず。彼らが居なかったら、ギルドは存在しなかったであろうし、独立した冒険者の手本さえもなかったと言っても過言ではない。 戦士ギルド関連 歴史・伝記 茶1
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/224.html
開錠技術の進歩 俺は作家じゃない。泥棒だ。盗むのは得意だ。文章を書くのは苦手だ。とにかく、錠前破りについて書く。前に、錠前の設計の本を読んだことがある。いい本だった。参考になることが、いろいろ書いてあった。 錠前の鍵穴が、傾いてるやつがある。いつも、曲がったピックを持ち歩くこと。そういう錠前には、曲がったピックがいい。俺はそうしてる、それでたくさん錠前を開けた。銅でできたピックを持ち歩くこともある。銅は曲げやすい。その場で、錠前にあった形に曲げられる。でも、銅のピックは壊れやすい。気をつけること。 錠前のばねにも、ときどき変なやつがある。全部が違うふうにはね返るから、開けるのが難しい。そういう時は、たいまつの火を錠前に近付ける。そしたら、錠前が熱くなる。熱くなったら、ばねは全部同じようになる。同じようにはね返るんだ。これをやるときは、火傷しないように気をつけること。 泥棒の中には、字が読めないやつもいる。字が読めないなら、誰か読めるやつにこの本を読んでもらえ。そしたら意味がわかる。 茶2 随筆・ルポルタージュ
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/193.html
タララ王女の謎 第2巻 メラ・リキス 著 彼女は何も感じなかった。暗闇が彼女の体と心を包んでいた。突然足に痛みが走り、その感覚とともに全身をひどい寒さが包んだ。彼女は目を開け、自分が溺れていることに気付いた。 左足はまったく動かず、右足と腕を必死に動かして頭上に見える月にむかって泳いだ。水流が彼女を水底におし戻そうとしたので長い時間がかかったが、やっとのことで水面にたどりつき、夜の冷たい空気の中に顔を出すことができた。そこからはまだカムローン王国の首都の岩だらけの海岸線が見えたが、彼女が海に落ちたキャヴィルスティル・ロックからはずいぶん離れていた。 落ちたんじゃない。彼女は思った。落とされたのだ。 彼女はしばらく、海流に流されるままになっていた。このあたりの海岸は海面からすぐ切り立った崖になっていた。前方の海岸の上に大きな屋敷の影が見え、近づいてゆくと煙突から出る煙や窓にうつる暖炉の火の光が見えた。足の痛みもひどかったが、それよりもこの水の冷たさは耐えがたかった。暖炉の火にあたりたい一心で、彼女は再び泳ぎだした。 海岸まで泳いできたが、陸に上がろうとして立てないことに気付いた。岩と砂の間を這い進みながら、彼女の目からは涙が零れ落ち海水と混じりあった。花祭りのための衣装だった白い布はぼろぼろに破け、鉛でできた重りのように背中にのしかかった。彼女はとうとう疲れきって前のめりに倒れ、すすり泣きはじめた。 「助けて!」彼女は叫んだ。「聞こえますか、お願い、助けに来て!」 すこし間があってから、屋敷の扉が開き、女の人が出てきた。花祭りで会った、ラムクという名前の老婦人だった。花祭りで、彼女が誰かわかる前に「彼女が来たわ!」と最初に叫んだのがこの老婦人だった。しかし、海岸に倒れた彼女のもとに近づいてくるとき、老婦人の目にその時の輝きはなかった。 「なんてことでしょう、怪我してるのね?」ラムクはささやき、松葉杖のように彼女を支えて立ち上がらせた。「あなたの衣装には見覚えがあるわ。今夜の花祭りで踊っていませんでしたか? 私は王様のご令嬢ジリア・レイズ様と一緒にそこにいたんですよ」 「知ってます。彼女が私たちを紹介してくれたんです」と、彼女はうめくように言った。「私、ダガーフォールのジャイナです」 「ああ、そうでした。見たことがあると思いましたよ」老婦人は笑い、彼女を支えて一歩一歩海岸を進ませ、屋敷へ導いた。「この歳になると、あまり新しいことを覚えておけないの。さあ、暖かいところへどうぞ。足の怪我をみてみましょう」 ラムクはジャイナの体から濡れた布を取り、かわりに毛布で包んで暖炉の前に座らせた。冷えた体が温まって感覚が戻りはじめると、足の激しい痛みが襲ってきた。その時まで、彼女は怖くて怪我を見ることもできなかった。やっと足に目をやったとたん、彼女は吐き気を覚えた。深い切り傷から魚肉のような白い肉が見え、はじけそうに腫れていた。動脈から血が泡をたてて溢れ、床に流れ落ちていた。 「ひどいわね」老婦人が暖炉のそばに戻ってきて言った。「痛いでしょう、かわいそうに。昔の回復呪文を覚えていてよかったわ」 ラムクは床に座り、傷の両側に手を置いた。ジャイナは焼けるような痛みを感じたが、痛みはすぐに軽くなり、ちくちくする感覚だけが残った。彼女が傷のほうを見ると、ラムクが傷の両側に置いたしわだらけの手を互いに近づけているところだった。手が近づくにつれて、ジャイナの目の前で傷が治り始めた。肉が互いにくっつき、腫れが引きはじめたのだ。 「優しいキナレス」ジャイナは息をのんだ。「あなたはいなければ死ぬところでした」 「それだけじゃないわ、きれいな足に傷が残らないようにしておきましたよ」ラムクは笑った。「ジリア様が小さかったころ、よくこの呪文を使ったものですよ。私はあの方のお世話係でしたから」 「そうでしたね」ジャイナはほほえんだ。「でも、ずっと昔でしょう。よく呪文を覚えてらっしゃいますね」 「何かを覚えようとおもったら、たくさん勉強して失敗を重ねないといけないものでしょう、回復の分野でも何でもね。でも、私ぐらい歳をとれば、思い出さなくてもよくなるの。知識が自分のものになるのね。それに、この呪文は本当に何千回も唱えたんですよ。小さいころのジリア様とタララ王女ときたら、いつも切り傷やあざを作っておいででしたから。王宮の登れるところにはどこでも登っておしまいになるんですから、当たり前ですよね」 ジャイナはため息をついた。「ジリア様をとてもかわいがっておられたんですね」 「今でもですよ」ラムクはにっこり笑った。「でも今はもうあの方も大きくなられて、あのころとは違います。ああ、そういえば、さっきはびしょ濡れだったからわかりませんでしたけど、あなたはあの方によく似ていますね。フェスティバルでお会いしたときに言ったかしら?」 「ええ」と、ジャイナは言った。「というより、タララ王女に似ているとお思いになったのでは?」 「ああ、あなたがタララ王女で、ここへお戻りになったのだとしたらどんなに素晴らしいでしょう」ラムクは声をつまらせた。「前の王家の人々がみんな殺されて、皆タララ王女も殺されたに違いないと言っていました。でも遺体は見つからなかったんです。一番の犠牲者はジリア様でしたよ。ひどくお心を痛められて、しばらくのあいだ、正気まで失っておられるようでしたもの」 「どういうことですか?」と、ジャイナはたずねた。「何があったのですか?」 「よそから来た方にお話していいことかどうか。でもカムローンでは皆が知っていることですし、あなたは他人のような気がしませんし… 」ラムクはしばらく迷い、やがて話しはじめた。「ジリア様は目の前で暗殺をご覧になったんです。私が見つけたとき、あの方は血の海になった王の間に隠れて、まるで壊れた人形のようなご様子でした。なにもお話にならず、なにも召し上がりませんでした。私は回復の呪文を唱えましたが、私の力ではあの方のお心を治すことができませんでした。膝の擦り傷とはわけが違ったのです。当時オロインの公爵であられたお父様は、ジリア様を田舎の療養所へ送ってそこで過ごさせることになさいました」 「かわいそうに」ジャイナは涙を流した。 「ジリア様がもとのジリア様に戻るまで、何年もかかりました」ラムクはうなずきながら続けた。「しかしジリア様は、完全にはお治りにならなかったんです。お父様が王になられたとき、ジリア様を王位継承者になさらなかったのは、まだジリア様が完治されていないとお考えになったからです。ある意味、それは正しかったのです。ジリア様はまだ何も思い出せておられませんから」 「もしも──」ジャイナは注意ぶかく言葉を選んで言った。「いとこのタララ王女が生きているとわかったら、ジリア様はよくなるでしょうか?」 ラムクは少し考え、答えた。「そうでしょうね。でも、タララ王女はきっとお亡くなりになったのでしょう。夢みたいなことを望むのはよくありません」 ジャイナは立ち上がった。彼女の足は、まるで怪我などしていなかったかのようだった。彼女の服はすでに乾いており、ラムクが外は夜で寒いからと言ってマントをくれた。扉を出るとき、ジャイナは老婦人の頬にキスをして感謝した。回復の呪文とマントだけではなく、彼女が今までにしてくれた全てのことに対する感謝だった。 屋敷の近くの道は南北に伸びていた。左に行けばカムローンだ。そこにある謎の鍵を握るのは、ジャイナただ一人だった。右へ行けば南のダガーフォール、彼女が20年以上住んでいる町だった。その町の通りにある彼女の店へ戻るのは簡単だったが、少し悩んだあと、彼女は心を決めた。 それほど歩かないうちに、3頭の帝都の紋章のついた馬に引かれた黒い馬車と8頭の騎馬が彼女を追い抜いて行った。前方の森の中の小道に差しかかる前に、彼らは急に馬を止めた。ジャイナは、馬に乗った兵士の一人がストレイル卿の家来のノルブースだと気付いた。馬車の扉が開き、皇帝の大使ストレイル卿その人が降りてきた。彼が、ジャイナと他の女たちを王宮の踊り子として雇った人物だった。 「おまえは!」と、ストレイル卿は不機嫌に言った。「私が雇った娼婦だな? 花祭りの最中にいなくなっただろう? ジャイナ、そうだな?」 「その通りです」ジャイナは苦笑いした。「ただ、私の名前はジャイナではありませんでした」 「そんなことはどうでもいい」と、ストレイル卿は言った。「この南の道で何をしているんだ? 王宮の皆を喜ばせるためにお前に金を払ったんだぞ」 「私がカムローンに戻ったら、喜ばない人がたくさんいますよ」 「どういうことだ」と、ストレイル卿はたずねた。 そして彼女はどういうことか説明し、ストレイル卿は耳を傾けた。 物語(歴史小説) 緑2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/136.html
樹皮と樹液: 根系とナールの生態と文化 免責条項: [編集者は、ここに含まれる見解は著者だけに帰属し、死後に匿名で印刷されてきたものであることを述べておきたい] 序文: 本書の前に、うわさ、迷信、明らかなうそを除いて、根系の巣とナールについて詳説したものはほとんど存在しない。著者はそんなうわさについて熟考し、根系について多くの研究と探検をして直接自然のままの生息環境のナールを観察した後で、ナールの生態と文化、根系の性質、そしてそれらの共生関係を解明する。 根系: 一般に、その中に根と枝葉がある一連の自然の洞窟と岩の構造物とみられていて、事実、根系の坑道は巨大生物の一部なのである。これらの坑道は生物の根のような存在であるだけでなく、いわゆる「根の地下牢」それぞれが大きな全体の小さな一部を表している。すべての木(実際はアイルズにあるほとんどの植物)の根は、すべて直接大きな根系につながっている。 曲がりくねり、方向を変える様々な坑道は過去数千年をかけてゆっくりと作り上げられた。事実、正確に記録しているが、根の生育動作はわずかである。最も成長力が高い坑道で毎月数フィートの割合で伸び、最も成長力が低い坑道では数十年で数インチしか伸びない。 コハク: コハクは固まった樹液からできる色彩豊かな樹脂である。肌の出血と傷を防ぐためのかさぶたに非常に似ており、根系の坑道は樹液を「出血」させ、それが凝固してコハクの堆積物となる。さらに、根の壁は非常に回復力がある; 壁に向かって剣を振り回しても穴もあけられない。コハクの出現と同時にできる大きな亀裂は、大量の岩や土を押しのけるほどの巨大な根がぶつかった重圧と摩擦力の結果である。 ナール: 現状の最も素晴らしい学説では、ナールは根系の管理人や管財人であると述べられている。その生物は、坑道のメンテナンス全般と清掃、余分なコハクの除去を行う。この行為を直接観察してきたが、観察時間はナールの攻撃的な性質のために限定された。しかし、その生物の死体で見つかった豊富なコハクが、この見解をさらに裏付けている。 ナールは最終的に大きくなりすぎて坑道を上手く扱えなくなり、結局壁と融合し、自ら根系の一部となるという主張を裏付ける証拠は、今のところほとんどないが、いくらかの憶測はあった。巨大なナールに関する最近の主張に、確証があり信用できる情報源はないということに留意すべきである。しかし、これらの報告が本当であるとしても、その目撃談がほとんどないということは、ほんの少しのナールだけが大きく成長してこのような根の状態になるということを示しているのだろう。 根系の観察はいくら優秀でも難しいため、ナールの自然な一生や社会的行動についてはほとんど知られていない。我々は彼らにとても強い縄張り意識があるということは確実に分かっている。ナールは自分たちの坑道をとても一生懸命守るので、視界に入るものは誰でも攻撃的な反応を示すだろう。そのことは彼らの社会制度を研究することをほとんど不可能にしている。しかし、この行為によって大量の死体が手に入り、暇な時に研究をしている。 死んだナールの死体を分析すると、これらの生物が完全に植物でできていることが分かる。それらは樹皮と葉に覆われていて、時間がたつと他の植物の残がいと同じように分解する。ナールを「植える」ことや切断して地面に落とすことを試みるものは皆全く愚かであることが分かっている。今日まで、我々は実際にナールがどのようにして繁殖するのか知らない。 試験の結果、他の知覚のある生物に見られる脳のようなものは何も見られなかった。これにより、一種のミツバチの巣の考え方で示されるような共生の管理人理論を信用することができる── 怠けものを制御している「女王ナール」のような目撃証言はないけれども。この著者はこんな具合に難題を解決することは、合理的理論の発展に逆効果であると分かっているが、これらの生物に生気を与えているのは魔術であるという別の可能性を説明している。 結論: 複雑な根は、毎月少しずつ成長する生命体であり、地下に坑道を作る。事実上、アイルズの植物はすべてこの根系につながっている。その系の壁に対する深刻な外傷は、自然の防衛機能の一部としてコハクの堆積物の形成につながる。根系はナールと共生関係にあり、ナールは保護者や管理人としての役目を果たし、系統発生的、生理学的に根系自身とつながっている。要するに、我々には生物系があり、保護者や管理人のような熱心な者がいれば、大部分は我々の足の下で気付かれずに成長し発展していくということだ。 [ここで編集者は、著者が「根の地下牢」の1つへの入口近くで死んでいるのが見つかったことを認めたい。我々はもう一度読者にこの著者の述べている意見が彼自身のものであることを思い出してもらいたい。我々は著者の研究で彼が用いた合理的手法を退けはしないが、シェオゴラス閣下の多くの驚くべき祝福を十分に説明するのが魔法であるというのは確実に否定しない。しかし、この明らかに背信的な後半部分を削除することは慎重に検討した。我々はジャーナリストとしての誠実さと彼の寛大な未亡人の求めに応じて、それを含めることを決定した] 後書き: そして今、私は異端(たぶんある日が私の最後になると思う)に引き寄せるようなその理論的検討に向かって進んでいるが、良かれ悪しかれ私は進まなければならない。 我らがシェオゴラス閣下が我々の土地にマニアとディメンシアという2つの性質を授けてくれたというのが通説である。しかし、多くの研究と思考の後、我々にこれらの2つの正反対の極性の領域を押しつけるのは、まさに王国そのものだと私は思う! 私は巧妙な実験を考案し、それによりこの理論を証明しようとする。もしあなたが共生の植物から花を摘んだならば、それを切って茎を染料を入れた水につける。花びらがゆっくりと染料の色に変わることに気付くだろう。明らかに、植物の葉脈は葉まで色を運んで行く。 土地のディメンシア側を見ていると、色がなくなって暗くなり、マニア側では明るく色彩豊かになってくる。根系とそれに仕えるナールはディメンシアの土地から色を抜いて、マニアの土地に色を移しているのだと思う! 何の目的のためかは明らかではないが、私の実験はどれだけの色が植物の葉脈を通して移るのか、そして巨大な根系の坑道ネットワークよりどれだけ大きな植物の葉脈の系があるのかを示している。この系がマニアとディメンシアのエネルギーの導管だというのは明らかではないだろうか? 我々は根系につながっている植物や木の果実、それらを餌にする獣を食べないだろうか、そしてそれらの葉から落ちる水を飲まないだろうか?我々はそれらの胞子や種を運ぶ空気を吸わないだろうか?我々が地面に投げ捨てた廃棄物は土に吸収されないだろうか?こうやって我々はすぐには足元の巨大な根系につながれていないだろうか?間違いなく、我々はつながっている! 明らかに、根系はマニアにいる我々に鮮やかな色を与えて、気分を変動させ、我々の心を情熱と興奮で満たす、そしてディメンシアにいる敵からこれらを盗み強い衝動を与え、彼らを暗く、絶望的で、怒りに満ちて、暴力的で、動揺しているようにさせるのだ! シェオゴラスは我々の「贈り物」の源ではない。我々をそんな風に不安定にさせたのは土地そのものだ! ナールはこの寄生の過程の召使いであり動力源でもある。 もし我々がナールをすべて殺してしまえたら、均衡が戻るだろう! まさにマニアは鮮やかでなくなるだろうが、そうであればディメンシアは暗くなくなるだろう。 我々と我々の世界は再び一体となるだろう! シェオゴラスの集める空想を信じるのはやめよう! 自分の特別な「贈り物」を信じるのはやめよう! 我々はナールと根系を破壊しなければならない! 我々は我々を縛って傲慢で高飛車な支配者を信じさせる者、我々の感情や幸せをもて遊ぶ者を破壊しなければならない! 権力、兄弟、姉妹に捧げる! 権力に捧げる! SI 生物学 茶2
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/22.html
九大神教団の十戒 聖アレッシアの代祷によって、人は神の恵みや、そこから得られる力や知恵で満たされることだろう。その結果、これらの教えから九大神教団とその栄光の真の意味に至ることもできよう。九大神の知恵が大空というインクで、大海原という羊皮紙に記されているとしたら、多岐にわたる真理と美徳の機微のすべてを人の心に伝えることはきわめて難しい。それでもアカトシュは、人というものがせっかちで、悟りまでの苦しい道のりを嫌うとわかっていたため、その知恵において、力強い明確さと簡潔な定義でもってこれらの単純な十の訓戒をはっきりと書き記すことをお許しになられている。 一の戒:ステンダールいわく、優しさと寛大さをもってタムリエルの人々に接すること。弱者を守り、病人を癒し、貧民に施すこと。 二の戒:アーケイいわく、生と死を分け隔てることなく、大地、生物、精霊を敬うこと。この世の恵みを保護し、慈しむこと。また、死者の魂を冒涜しないこと。 三の戒:マーラいわく、まじめに穏やかに暮らすこと。両親を尊敬し、家庭や家族の平和と安息をいつも心がけること。 四の戒:ゼニタールいわく、懸命に働くものは報われ、賢くお金を使えば心が救われるだろう。盗まなければ、罰せられないだろう。 五の戒:タロスいわく、戦いに備えて強くなること。敵や悪にもひるむことなく、タムリエルの民を守ること。 六の戒:キナレスいわく、母なる自然の恵みを賢く使うこと。自然の力を敬い、自然の怒りを恐れること。 七の戒:ディベラいわく、美や愛の神秘に心を開くこと。友情という宝を大切にすること。謎めいた愛のなりかたちに喜びや創造力を見いだすこと。 八の戒:ジュリアノスいわく、真実を知ること。法を守ること。疑念があれば賢者の知恵を借りること。 九の戒:アカトシュいわく、皇帝に奉仕し、従うこと。誓約を学ぶこと。九大神を崇拝し、務めを果たし、聖人や僧侶の言うことを聞くこと。 十の戒:九大神いわく、何にもまして、お互いに優しくすること。 おのおのがこの十戒という鏡をのぞきこみ、そこに天の恵みが映って見えたのなら、これらの訓戒を忠実に守っていれさえすれば、人は悲しみ、悔い改め、慎み深くなるだろう。従順なものが九大神の祭壇を訪れれば祝福され、九大神の慰みや癒しを授けられ、さまざまな慈悲に感謝の意を表することだろう。 聞き分けのない不道徳なものは、顔を背け、全知全能の九大神より授けられる純粋な知恵をないがしろにし、罪過と無知に満ちあふれた毎日を過ごす。犯した罪の耐えがたい重荷を背負い、人にも神にも邪念を見とがめられ、九大神の祭壇や神殿を訪れても祝福や安息を与えられることはないだろう。 それでも、悪人や愚者が救われないわけではない。どこまでも慈悲深い九大神はこう言っている。「悔い改め、善行を積むのだ。さすれば、恵みの噴水のしぶきはまたおまえにも降りそそぐことだろう」 罪を悔い改めよ。過料として皇帝に金銭を納めるがいい。信仰とその恵みを人々にあまねく伝えるために使われよう。 善行をするがいい。輝かしい徳を積み、汚名をそそぐがいい。正義漢としての名声を世の中や九大神に知らしめるがいい。そのときこそ、聖堂の祭壇や祠に歩を進めれば、九大神の慰みと恵みを授かることができよう。 九大神の騎士関連 白1 神話・宗教
https://w.atwiki.jp/oblivionlibrary/pages/25.html
魂 その黒きや白き 魂の本質は知りえないものだ。知ろうと試みたウィザードはすべて跡形もなく姿を消している。知り得るのは、魂が収穫可能な神秘的エネルギーの源だということだ。 生きていようと死んでいようと、生物というものはすべて魂に力を得ている。それがなければ、単なる肉の塊と骨の山に過ぎない。生命を吹き込むこの力は、それに見合う容量を持つ魂石があれば、その中に収められる。魂石に収めた力は魔法のアイテムに力を与える際に使うことができる。 何世紀にも渡って行われてきた実験により、魂には黒い魂と白い魂があることが立証されている。希少な黒魂石だけが、人間やエルフなどの高等生物の魂をとどめておくことができる。下等な生物の魂は様々な色の魂石に収め得るが、それらを総称して白魂石と分類されている。黒と白という魂の区別の由来はそこにある。 白い魂は黒い魂ほど協力ではないが、遥かに安全である。神秘を学ぶ初心者は、決して軽い気持ちで黒い魂あるいは黒魂石に手を出してはならない。仮に、黒魂石に力を与えるために使われる死霊術師の技術に対するギルドの制限を無視して考えてみても、それらを長く扱うことは使用者にとって危険である。収めようとする魂の大きさと魂石が正確に合っていない場合、手を触れた時に使用者の魂がわずかに石の中へ漏れ入ることがある。 茶2 魔法学・薬学 魔術師ギルド関連